专利摘要:
製造コストの大幅な増加を伴わず、材料の性能が低下せず、かつ、長期の電池性能に対する影響が未知である物質を添加せずともよい、リチウム系電池の正極材料の環境安定性を向上させる方法、およびリチウム系電池の正極材料製造方法を提供する。本発明の正極材料の環境安定性向上方法は、リチウム系電池の正極材料の環境安定性を向上させる方法であって、リチウム系電池内に設けられる正極を作製するうえで用いられるバインダーのグループの少なくとも1種から選択されるバインダーを用意する工程と、選択したバインダーを正極材料に導入する工程と、そのバインダーを正極材料と相互作用させる工程とを備える。なし
公开号:JP2011511402A
申请号:JP2010544550
申请日:2009-02-03
公开日:2011-04-07
发明作者:ツォウ・フォン;ホアン・ホアン;ヤン・クアン・ミン;リャオ・ルンチー
申请人:ティアックス エルエルシーTiax Llc;
IPC主号:H01M4-36
专利说明:

[0001] 本発明は、広くはリチウム電池に関し、特には、非水系のリチウム二次電池に使用される正極材料の、電極の作製工程及び電池の製造工程における材料取扱い時の環境安定性、ならびに作製工程前及び製造工程前の輸送及び保管時の環境安定性を向上させる方法に関する。]
背景技術

[0002] ポータブルコンピュータ、携帯電話、音楽プレーヤー、カメラ、電動工具、携帯情報端末(PDA)、電気車両などの電気機器の目覚ましい継続的な開発に伴い、これらの装置に使用される給電用電池の性能向上が強く望まれている。リチウム電池系は、他の充電池技術に比べてエネルギー密度および出力密度ともに優れているので、主流の電池系になりつつある。]
[0003] リチウム電池に昨今使用されている主な正極活物質として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル型マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、ニッケル系、コバルト系及びマンガン系のリチウム混合金属酸化物などが挙げられる。]
発明が解決しようとする課題

[0004] しかしながら、これらの正極材料の大半が、初期の材料取扱い工程や、その後の電極作製工程及び電池製造工程において大気に曝された場合に、二酸化炭素(CO2)や水分を吸収し易い。その結果として、一般的に、製品の品質に差が生じたり、これらの材料から作製された非水系のリチウムイオン電池またはリチウムポリマー電池の性能が劣化したりする。さらには、電極作製及び電池製造において不良や欠陥が発生し、歩留まりの低下につながる場合がある。]
[0005] また、ニッケル系の正極材料は、コバルト系の正極材料やその他のリチウム混合金属酸化物に比べて、環境により敏感であり、水分や二酸化炭素(CO2)をより吸収し易い。結果として、炭酸リチウムや水酸化リチウムの不純物が粒子表面上に形成する事例が報告されている。一般的に、水酸化リチウムは、粘度の急激な上昇を引き起こし、さらには、電極スラリー調製時にゲル化を招くこともある。ゲル化を招いた場合、電極の作製時に、正極塗膜の膜厚が不均一になったり、アルミニウム箔に不良が生じたりする。いずれの種類の不純物の場合も、条件によっては、充放電サイクル時の深刻なガス発生などの他の問題を引き起こし得る。]
[0006] 上記問題を解決するために、数多くの方法が試されてきた。劣化の原因である吸収現象から正極材料を保護するために、無機系のコーティング材、例えば、酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、リン酸アルミニウム(AlPO4)、リン酸コバルト(Co3(PO4))や、有機系のコーティング材、例えば、ヒュームドシリカ、カルボキシメチルセルロースなどが提案された。しかしながら、これらの物質および方法には、幾つかの重大な欠点が存在する:(1)コーティングの形成に複雑な工程を要するので、材料製造工程のコストが大幅に増加する;(2)活物質上に不活性なコーティングが形成されることで、被覆対象となる正極材料の性能が低下する;(3)電池系と化学的に相性が優れない物質種を、正極材料及び電池に導入することにより、電池性能に悪影響を及ぼすような、その他の望ましくない化学反応が生じかねない。]
[0007] したがって、正極材料の望ましくない重量増加も含め、正極材料の環境敏感性を解消する方法が望まれており、特に、製造コストの大幅な増加を伴わず、材料の性能が低下せず、かつ、長期の電池性能に対する影響が未知である物質を添加せずともよい方法が望まれている。]
課題を解決するための手段

[0008] 本発明は、リチウム系電池に使用される正極の材料(正極材料)の、材料取扱い時、輸送時、保管時、電極作製及び電池製造時における環境安定性を向上させる簡易な方法を提供するものである。本発明にかかる方法は、少なくとも1種のバインダー材を正極材料に導入することを含み、当該導入は、前記少なくとも1種のバインダー材を正極材料に被覆することによって、および/または正極材料と混合することによって行われ、正極材料の環境安定性を向上させる。バインダー材は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)など、後の電極作製工程において使用されるバインダー材から選択される。よって、電池系と異なる物質または化学種が当該電池系に導入されないので、短期及び長期の電池性能の問題についての懸念を緩和することができる。また、容量損失や性能損失が生じない。環境安定性のさらなる向上のために、少なくとも1種の選択されたルイス酸化合物を、被覆工程または混合工程において添加してもよい。正極材料の粒子上に均一に分布かつ結合した高品質のコーティング(被覆)を得るために、バインダーと正極材料との乾燥混合物を加熱することによって、および/または予めバインダーが溶液に溶解されたものを正極材料と混合し、この混合物を高温で乾燥することによって、バインダー材を被覆するようにしてもよい。加熱温度は、バインダーのガラス転移温度を超えてもよいが、バインダーの分解温度よりは下である。バインダーの導入量は、電極の作製時に使用されるバインダーの量よりも少ないのが望ましい。]
[0009] 前述のとおり、リチウム二次電池の正極材料、特に、ニッケル系の正極材料は、水分や二酸化炭素を即座に取り込む傾向にあるため、環境に極めて敏感である。水分によってリチウムイオンが溶出し、水酸化リチウム(LiOH)を形成する。その後、空気中の二酸化炭素がこの水酸化リチウムと反応し、正極材料の表面上に炭酸リチウムを形成する。結果として、正極材料の重量が、時間が経つにつれて増加する。重量増加によって測定できる水分及び二酸化炭素の吸収量は、前述のとおり電池及び電池の製造工程に問題を引き起こす。リチウム系の正極材料の環境敏感性を軽減するための本発明にかかる簡便な方法は、無機系のコーティング材(被覆材)およびその他の有機系のコーティング材を用いる別の方法に比べて、簡易かつより効率良く行うことができ、しかも、問題が少ない。]
[0010] 形容詞「約」が、複数に並べられた数値または一連の数値の前に置かれている場合、特記しない限り、その形容詞は各数値にかかるものとして解釈される。]
[0011] 本発明にかかる方法において、正極材料は一般的に粒子である。当該正極材料は、合成された後、バインダー材と混合されるか、またはバインダー材によって被覆される。結果として、当該バインダー材が、正極材料の表面の少なくとも一部または全体を被覆する。これらバインダー材は、一般的に、電池電極を作製するのに使用されるバインダーから選択される。バインダー材と正極材料が混和することで、バインダー材が正極材料に被覆する。他の被覆方法を用いてもよく、例えば:(1)湿式被覆法:予めバインダー材が溶解された溶媒含有溶液に、正極材料を投入し、その後溶媒を乾燥させることでコーティングを得る方法;や(2)噴霧被覆法:正極材料の粒子の表面に、乾燥状態のバインダー材または予め溶解されたバインダー材を噴霧する方法、などを採用してもよい。]
[0012] バインダー材の例には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)などが含まれる。さらに、バインダーの例には、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリオレフィン誘導体、PEO(ポリエチレンオキシド)、PAN(ポリアクリロニトリル)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、PEI(ポリエーテルイミド)、ポリアミドなどや、これらの組合せが含まれる。]
[0013] 選択されるバインダー材は疎水性なので、正極材料の表面に被覆すると、水分の吸収を妨げる。また、このコーティング材は、後の電極作製に使用されるバインダーでもあるので、不純物が電極作製工程時に混入する心配がなくなる。不純物が電極作製工程時に混入すると、充放電サイクル時の電池性能の劣化を引き起こす場合がある。]
[0014] バインダー材は、おおよそ室温から当該バインダー材の分解温度の直前までの温度の範囲内で、正極材料と直接混合されてもよい。加熱することにより、バインダー材は軟化または融解し、コーティングの均一性を向上させる。また、加熱することにより、正極材料の表面に被覆したバインダー材が硬化し、芯物質とコーティング材との間の結合をより恒久的なものにする。本発明にかかる方法は、バインダー材のガラス転移温度付近の温度で行うのが好ましい。前述のとおり、正極材料は、いったん製造されると、水分およびCO2(二酸化炭素)を即座に吸収できるようになる。したがって、正極材料を合成した直後にコーティング作業を行うのが好ましい。しかしながら、電極作製前であれば、正極材料とバインダー材との混合をいつ行っても、向上効果を得ることができる。]
[0015] 混合時間は、温度に依存する。原則的に、温度が低いと混合時間を長くする必要がある。混合時間の範囲は、約1分から約10時間までとすることができる。混合は、密封式の混合機内で標準大気圧の乾燥空気雰囲気(相対湿度40%未満)下で行われるのが望ましい。混合時にCO2(二酸化炭素)を取り込むことがないように、CO2(二酸化炭素)を除去した空気中で行うのが好ましい。]
[0016] 本発明にかかる方法に使用されるバインダー材の量は、最終的な正極を作製する際に使用されるバインダー材の量を超えないのが望ましい。そうしなかった場合、過剰の分のバインダー材は電池の充電容量/放電容量の低下を招きかねない。より好ましくは、導入されるバインダーの量は、正極完成品(正極の完成品)に含まれるバインダーの量に対して約0.1重量%から正極完成品に含まれるバインダーの最大量までである。典型的には、約10重量%以下である。また、正極材料の環境敏感性を向上させるためのバインダー材の導入量に応じて、電極を作製する際に使用されるバインダー材の量を部分的に減らしてもよい。]
[0017] 正極材料の環境安定性をさらに向上させるために、様々なルイス酸化合物を、混合時のバインダー剤と正極材料との混合物に添加してもよい。添加可能なルイス酸化合物の例には、シュウ酸類、マレイン酸類(無水マレイン酸を含む)、安息香酸類、カルボン酸類(例えば、ホルミル酸、酢酸など)、スルホン酸類(例えば、p−トルエンスルホン酸)、クエン酸類、乳酸類、リン酸類、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸二水素リチウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ヘキサフルオロアルミン酸アンモニウムなど、またはこれらの組合せが含まれる。ルイス酸化合物の機能は、合成後の正極材料が大気に曝されることで当該正極材料の表面に形成されるLiOH(水酸化リチウム)、または正極材料の合成工程終了時に既に当該正極材料に存在しているLiOH(水酸化リチウム)を中和することである。添加される酸性化合物の量は、正極材料上の残渣LiOH(水酸化リチウム)の量に応じて、正極材料の約0.02モル%(mol%)から約5モル%(mol%)までとすることができる。正極材料に対する上記のような添加剤の量を増やすと、正極材料の環境安定性はさらに向上するかもしれないが、充電容量および充電容量が大幅に低下する可能性がある。添加されるルイス酸化合物の分子量は、電池容量の大幅な低下を招かないように、200g/mol未満に選択されるのが望ましい。]
[0018] 本発明の効果を立証するために、複数の実験を行った。]
[0019] (実施例1−1)
正極材料LiNiO2(ニッケル酸リチウム)100gを、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)1g(すなわち1重量%)と180℃の温度で1時間混合した。この混合は、試験用の回転混合機を用いて行われた。この回転混合機は、高温で動作させることにより、正極材料の表面において、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のより均一に分布したコーティングを得ることができる。]
[0020] 上記コーティングされた正極材料の重量増加についての試験を、次の方法で行った:上記コーティングされた正極材料20gをプラスチック製容器内に広げて、この容器を気候室内に配置して空気に曝した。気候室の温度は25℃で相対湿度は50%に制御した。上記コーティングされた正極材料の24時間後の重量および48時間後の重量を測定し、それぞれ、空気に曝す前の重量と比較することで重量増加を調べた。比較のために、処理が施されていないサンプル20g(「比較例1」)も表に示す。]
[0021] 上記コーティングされた正極材料の電気化学性能についての試験を、コイン形電池にして行った。試験用の正極は、コーティングされたLiNiO2(ニッケル酸リチウム)、導電剤としてのカーボンブラック、およびバインダーとしてのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を90:6:4の重量比で作製した。負極にはリチウム金属を使用し、電解質には、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)を、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート(1:1の体積比率)に溶解させた1M(モル濃度)溶液を使用した。正極材料の容量を、3.0Vから4.3Vの充電サイクルにより測定した。結果を表2に示す。]
[0022] (実施例1−2)
実施例1−1と同じ正極材料LiNiO2(ニッケル酸リチウム)100gを、シュウ酸(H2C2O4)0.5g(すなわち0.5%)およびPVDF(ポリフッ化ビニリデン)1g(すなわち1%)と180℃の温度で1時間混合した。この混合は、回転混合機を用いて行われ、正極材料の表面にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)のより均一に分布したコーティングが得られた。]
[0023] 上記コーティングされた正極材料の重量増加についての試験を、実施例1−1と同じ方法で行った。結果を表1に示す。]
[0024] 上記コーティングされた正極材料の電気化学性能についての試験を、コイン形電池にして実施例1−1と同じ方法で行った。結果を表2に示す。]
[0025] (比較例1)
実施例1−1における正極の原材料であるLiNiO2(ニッケル酸リチウム)を用いて重量増加についての試験および電気化学性能についての試験を行った。この原材料には表面処理を一切施さなかった。重量増加についての試験および電気化学性能についての試験の両方を、実施例1−1に記載したものと同じ方法で行った。結果を表1および表2に示す。]
[0026] ]
[0027] ]
[0028] 表1から、空気に曝す試験において、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のコーティングにより、重量増加率が劇的に減少し、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のコーティングとシュウ酸(H2C2O4)のコーティングの組合せにより、重量増加率がいっそう減少したことが分かる。にもかかわらず、表2に示すように、LiNiO2(ニッケル酸リチウム)のみを材料とする比較例1に比べて、コーティング、特に、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)の単一コーティングを施した場合の容量の低下は僅かにすぎない。]
[0029] 実施例2−1]
[0030] 正極材料LiNi0.8Co0.15Al0.05O2100gを、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)1gと180℃の温度で1時間混合した。この混合は、回転混合機を用いて行われ、正極材料の表面にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)のより均一に分布したコーティングが得られた。]
[0031] 上記コーティングされた正極材料の重量増加についての試験を、次の方法で行った:上記コーティングされた正極材料20gをプラスチック製容器内に広げて、この容器を気候室内に配置して空気に曝した。気候室の温度は25℃で相対湿度は50%に制御した。上記コーティングされた正極材料の24時間後の重量および48時間後の重量を測定し、それぞれ、空気に曝す前の重量と比較することで重量増加を調べた。比較のために、処理が施されていないサンプル20g(「比較例2」)も表に示す。]
[0032] 上記コーティングされた正極材料の電気化学性能についての試験を、コイン形電池にして行った。試験用の正極は、コーティングされた正極材料LiNi0.8Co0.15Al0.05O2、導電剤としてのカーボンブラック、およびバインダーとしてのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を90:6:4の重量比で作製した。負極にはリチウム金属を使用し、電解質には、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)を、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート(1:1の体積比率)に溶解させた1M(モル濃度)溶液を使用した。正極材料の容量を、3.0Vから4.3Vの充放電サイクルにより測定した。結果を表4に示す。]
[0033] (実施例2−2)
実施例2−1と同じ正極材料LiNi0.8Co0.15Al0.05O2100gを、シュウ酸(H2C2O4)0.5g(すなわち0.5%)およびPVDF(ポリフッ化ビニリデン)1g(すなわち1%)と180℃の温度で1時間混合した。この混合は、回転混合機を用いて行われ、正極材料の表面にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)のより均一に分布したコーティングが得られた。]
[0034] 上記コーティングされた正極材料の重量増加についての試験を、実施例2−1と同じ方法で行った。結果を表3に示す。]
[0035] 上記コーティングされた正極材料の電気化学性能についての試験を、コイン形電池にして実施例2−1と同じ方法で行った。結果を表4に示す。]
[0036] (比較例2)
実施例2−1及び実施例2−2における正極の原材料であるLiNi0.8Co0.15Al0.05O2を用いて重量増加についての試験および電気化学性能についての試験を行った。この原材料には表面処理を一切施さなかった。結果を表3および表4に示す。]
[0037] ]
[0038] ]
[0039] 表3から、空気に曝す試験において、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のコーティングにより、重量増加率が劇的に減少し、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のコーティングとシュウ酸(H2C2O4)のコーティングの組合せにより、重量増加率がいっそう減少したことが分かる。にもかかわらず、表4に示すように、LiNiO2(ニッケル酸リチウム)のみの場合に比べて、コーティング、特に、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)の単一コーティングを施した場合の容量の低下は僅かに過ぎない。]
実施例

[0040] 法律の条文に従い、本発明の詳細な実施形態を図示かつ説明した。当業者であれば、発明の形態に対する変更を、特許請求の範囲内で施してもよく、また、発明のある特徴が、他の特徴と併用されなくとも有利な効果をもたらす場合があることを理解できるであろう。]
权利要求:

請求項1
リチウム系電池の正極材料の環境安定性を向上させる方法であって、a)前記リチウム系電池内に設けられる正極を作製するうえで用いられるバインダーのグループの少なくとも1種から選択されるバインダーを用意する工程と、b)前記バインダーを前記正極材料に導入する工程と、c)前記バインダーを前記正極材料と相互作用させる工程と、を含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項2
請求項1において、前記バインダーによって、前記正極材料を被覆することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項3
請求項1において、前記バインダーと前記正極材料とを加熱することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項4
請求項1において、前記バインダーと前記正極材料とを混合することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項5
請求項4において、混合時間が少なくとも約1分である、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項6
請求項1において、当該方法を、約20℃から前記バインダーが分解しない限界温度までの範囲内で実行することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項7
請求項1において、前記リチウム系電池の前記正極材料が、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル型マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、およびリチウム混合金属酸化物からなるグループの少なくとも1種から選択される、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項8
請求項1において、前記バインダーがフッ素系ポリマーである、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項9
請求項8において、前記フッ素系ポリマーが、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、およびポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体から選ばれる、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項10
請求項1において、前記バインダーが、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、およびスチレン−ブタジエンゴムからなるグループから選ばれる少なくとも1種である、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項11
請求項1において、前記バインダーおよび前記正極材料にルイス酸化合物を添加することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項12
請求項11において、前記ルイス酸化合物の分子量が、約200g/mol未満である、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項13
請求項12において、前記ルイス酸化合物が、前記正極材料の完成品において約0.0mol%から約5mol%含まれる、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項14
請求項12において、前記ルイス酸化合物が、シュウ酸類、マレイン酸類、安息香酸類、カルボン酸類、スルホン酸類、クエン酸類、乳酸類、リン酸類、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸二水素リチウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、およびヘキサフルオロアルミン酸アンモニウムからなるグループの少なくとも1種から選択される、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項15
請求項1において、前記バインダーの量が、前記正極の完成品に対して約0.0重量%から約10重量%である、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項16
請求項1において、前記コーティング材によって湿式被覆することを含み、当該湿式被覆することが、予め前記バインダー材が溶媒に溶解された溶液に、前記正極材料を投入し、その後前記溶媒を乾燥させることを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項17
請求項1において、前記コーティング材によって噴霧被覆することを含み、当該噴霧被覆することが、前記バインダー材を前記正極材料に噴霧することを含む、正極材料の環境安定性向上方法。
請求項18
リチウム系電池の正極材料を製造する方法であって、a)LiNiO2を用意する工程と、b)ポリフッ化ビニリデンを前記LiNiO2に導入する工程と、c)前記ポリフッ化ビニリデンを前記LiNiO2に被覆する工程と、を含む、リチウム系電池の正極材料製造方法。
請求項19
請求項18において、前記b)工程を、約180℃で約1時間行うことを含む、リチウム系電池の正極材料製造方法。
請求項20
請求項19において、前記b)工程がシュウ酸類を添加することを含む、リチウム系電池の正極材料製造方法。
請求項21
リチウム系電池の正極材料を製造する方法であって、a)LiNi0.8Co0.15Al0.05O2を用意する工程と、b)ポリフッ化ビニリデンを前記LiNi0.8Co0.15Al0.05O2に導入する工程と、c)前記ポリフッ化ビニリデンを前記LiNi0.8Co0.15Al0.05O2に被覆する工程と、を備える、リチウム系電池の正極材料製造方法。
請求項22
請求項18において、前記b)工程を、約180℃で約1時間行うことを含む、リチウム系電池の正極材料製造方法。
請求項23
請求項18において、前記b)工程がシュウ酸類を添加することを含む、リチウム系電池の正極材料製造方法。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
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2013-07-02| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20130701 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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